ビタミンは5大栄養素の一つで、人間の体には欠かせないものです。
具体的には、3大栄養素のように身体をはたらかせる栄養素たちの補助をして私たちが健康に過ごせるようサポートしてくれています。
しかし、ビタミンといってもその種類はたくさんあり、それぞれ違った役割や効果を持っています。
今回はビタミンを大きく水溶性と脂溶性に分けてご紹介します。
ビタミン
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン
水溶性ビタミンは水に溶けやすい性質を、脂溶性ビタミンは油に溶けやすい性質を持っています。
水溶性ビタミンに含まれるのはビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンC、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸の9種類、脂溶性ビタミンはビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンEの4種類です。
そのため、水溶性ビタミンを摂るには、生のまま洗う時にもサッと汚れを流す程度にすることでビタミンが水に溶けだしにくく摂ることができます。
逆に、脂溶性ビタミンは油に溶けやすいので、炒め物やマリネにしてオリーブオイルを使用することで油に溶けだしたビタミンを効率よく摂取することができます。
次にそれぞれのビタミンについてみていきましょう。
水溶性ビタミン
ビタミンB1
ビタミンB1は主に糖質をエネルギーに変える働きと、皮膚や粘膜が正常に保てるよう手助けをしています。
ビタミンB1は不足すると脚気になってしまいます。
ビタミンB1を多く含む食材は豚肉、レバーなどです。
ビタミンB2
ビタミンB2は主に皮膚や粘膜が正常に保てるよう手助けを行い、3大栄養素である糖質、たんぱく質、脂質をエネルギーに変える働きをしています。
よくビタミン剤を飲んで尿が黄色くなることがありますが、それはビタミンB2の色です。
ビタミンB2は卵、レバー、乳製品などに多く含まれています。
ビタミンB6
ビタミンB6は腸内細菌によっても生成できるビタミンです。
ビタミンB6は主にたんぱく質をエネルギーに変える働きと、筋肉や血管の生成の手助けをしています。
ビタミンB6はレバー、カツオやマグロといった魚類、果物ではバナナにも豊富に含まれています。
ビタミンB12
ビタミンB12は葉酸とともに赤血球中のヘモグロビンを作る手助けをしたり、神経が正常に伝達できるよう手助けをしています。
ビタミンB12が多く含まれている食材は、レバー、かきなどの魚介類などです。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの生成と、皮膚や粘膜の正常化、鉄の吸収、ストレスに対抗する手助けを行っています。
抗酸化作用を持ち、増えすぎた活性酸素の除去もしてくれます。
ビタミンCはブロッコリーなどの野菜やレモンなどの果物に豊富に含まれています。
ナイアシン
ナイアシンは体内でも生成できるビタミンです。
ナイアシンは糖質、たんぱく質、脂質をエネルギーに変える際に必要な酵素を手助けする働きがあります。
欠乏すると、ペラグラという皮膚炎になってしまいます。
パントテン酸
パントテン酸は糖質、たんぱく質、脂質をエネルギーに変える際に働く酵素を手助けする働きと、コレステロール、ホルモン、免疫抗体の生成の手助けもしています。
パントテン酸の名前の由来は広くどこにでもあるということから、多くの食品に含まれています。
主にレバー、納豆、卵に豊富に含まれています。
ビオチン
ビオチンは炎症を起こすヒスタミンの抑制とコラーゲンを生成する手助けをしてくれます。
ビオチンを多く含む食材はレバー、卵、豆類です。
葉酸
葉酸は私たちの身体をつくるのに必要なDNAや核酸の生成の手助けをしています。
また、ビタミンB12とともに血液を生成する働きもあります。
葉酸は緑黄色野菜、中でもほうれん草、ブロッコリーに多く、その他レバー、枝豆にも豊富に含まれています。
脂溶性ビタミン
ビタミンD
ビタミンDは日光を浴びると体内でも生成できるビタミンです。
ビタミンDは小腸、腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きがあります。
ビタミンDはキノコ類、魚介類、卵に多く含まれています。
ビタミンDが欠乏すると幼児、乳幼児ではくる病、成人では骨硬化症、高齢者では骨粗しょう症のリスクが高まります。
過剰摂取になると高カルシウム血症、腎障害などを引き起こしてしまいます。
ビタミンA
ビタミンAは眼の光闇の調節や発育の促進、粘膜に作用して細菌の除去の手助けを行っています。
そのほか肌の健康維持などにも関与しています。
ビタミンAが多く含まれている食材は、うなぎ、レバー、チーズ、緑黄色野菜です。
ビタミンAが欠乏すると夜盲症になり、過剰に摂取すると肝臓に蓄積されるため、肝機能に障害が起きる危険性があります。
また、妊婦期では胎児への影響が報告されています。
ビタミンK
ビタミンKは血液を固めて止血する因子を活性化する作用があるので、ワーファリンなどの血液をサラサラにするお薬を飲まれている方はビタミンKの摂取を控える必要があります。
注意しましょう。
ビタミンKには骨の形成を促進する作用もあります。
ビタミンKが豊富に含まれている食品は納豆が有名です。
そのほか緑黄色野菜に多く含まれています。
ビタミンKの欠乏や過剰摂取による報告はされていません。
ビタミンE
ビタミンEには強力な抗酸化作用があり、過剰に増えてしまった活性酸素を除去してくれる働きがあります。
そのため、老化や動脈硬化といった活性酸素によって起こる被害を穏やかにしたり予防してくれます。
ビタミンEはナッツ類やカボチャ、アボカド、植物油に豊富に含まれています。
ビタミンEの欠乏では抗酸化作用が弱まるため、まれに感覚障害や神経症状が出てしまうことがあるそうです。
過剰摂取では血液が固まりずらい傾向にあるという報告があります。
まとめ
というわけで、ビタミンについてのあれこれでした。
以上のようにビタミンは私たちが生きてく上で欠かすことのできない、しかし、過剰摂取にも気を付けなくてはならない大切な栄養素です。
バランスを考えながら、摂るようにしましょう。
それでは最後まで読んで頂きありがとうございました。