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陽イオン界面活性剤の構造と種類と毒性は?柔軟剤が肌荒れを起こす?

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界面活性剤の働きとは、界面(異なった性質を持つ2つの物質の間に存在する境界面)に作用し、その相容れない者同士を結びつけ、親和性を生み出すものです。

それは、親水基と疎水基をもった構造です。

そして、親水基、疎水基を構成している分子により、その性質は様々です。

この記事では、その中で、水に溶けて親水基が陽イオンになる、カチオン(陽イオン)界面活性剤について、基本的なことをまとめていきます。

陽イオン界面活性剤の構造と種類と毒性

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カチオン界面活性剤の特徴

上に書いた通り、カチオン界面活性剤は、水に溶けて陽イオンになる界面活性剤です。

アニオン界面活性剤に対し、カチオン界面活性剤は逆性石鹸とも称されます。

アニオン界面活性剤は、プラスに帯電した皮脂や汚れに吸着するものでしたが、このカチオン界面活性剤には、そのような乳化作用は持ちませんので、洗浄用途に使われる事はありません。

では、どのようなものに利用されるのかというと、マイナスに帯電した表面にカチオン界面活性剤の親水基が吸着することで、表面には親油基か並ぶため、いわば潤滑油的な、手触りがよく、滑らかな表面を構築する作用があります。

また、親水基は電導性に優れており、電気を逃す=放電する働きがあるため、帯電予防にもなります。

洗剤やシャンプーなどを使用すると、繊維や髪の毛はマイナスに帯電するため、そこにカチオン界面活性剤の含まれた柔軟剤やリンスを用いることで、マイナスの電荷を逃し、滑らかな表面が生まれるというわけです。

しかし、このカチオン界面活性剤は、殺菌剤にも使用されているほど、アニオン界面活性剤の比にならないぐらい、毒性が高いです。

カチオン界面活性剤の毒性について

人間や細菌の細胞膜は、リン脂質が二重に重なった構造をしています。

そして、このリン脂質も界面活性剤のような親水基と疎水基をもっており、その表面はリン酸由来の陰イオンの親水基を外に向けた形をしています。

そこで、リンスや柔軟剤などのカチオン界面活性剤を使用すると、その表面に陽イオンの親水基が吸着します。

すると、細胞膜の流動性が増加し、破壊を引き起こしてしまうと考えられています。

また、その吸着したカチオン界面活性剤の影響で、細胞膜に存在する酵素が不活性化し、結果的に細胞死を招くとも考えられています。

加えて、これはカチオン界面活性剤だけに限った話ではないですが、界面活性剤にはタンパク変性作用があるため、以上のようなことの複合的な相互作用により殺菌作用をもたらします。

リンスなどは頭皮にはつけるなとよく言われますが、その背景にはこのような危険性があったのですね。

まぁ、肌につけるものですので、そこまでの殺菌作用はないと思いますが。

次に、カチオン界面活性剤にはどのようなものが存在するのか見ていきましょう。

カチオン界面活性剤の種類

soap

アミン塩・第四級アンモニウム塩

アミン塩とは、アンモニア(NH3)の水素の一つ以上が炭化水素基に置換されたものです。

Hを1つ置換したものが第1級アミン、2つ置換したものが第2級アミン、3つ置換したものが第3級アミンになり、柔軟剤などに使われるのは第3級アミンです。

そして、カチオン界面活性剤の代表とも言われるのが、この第四級アンモニウム塩です。

構造としては、アンモニウムイオン(NH4+)の4つの水素を炭化水素基に置換したものです。

いずれも、上で説明した、マイナスに帯電している固体表面に強く吸着し、柔軟性、帯電防止性、殺菌性などを付与する働きがあります。

基本的に、炭化水素基にベンゼン環などがいろいろくっついている複雑なもの程、刺激が強めです。

なので、単純に、第四級アンモニウム塩よりもアミン塩型の方が刺激が弱いです。

これらが含まれていないものを選ぶのがベストですが、なかなかないと思うので、肌に優しいという意味ではアミン塩型を選ぶのが良いでしょう。

今の柔軟剤は、エステル型ジアルキルアンモニウム塩が主流で、エステル結合を付加することで、生分解性を高め、環境への負荷を低減させているようです。

<アミン塩型・第四級アンモニウム塩>

・モノメチルアミン塩酸塩 (CH3NH2・HCl)

・ジメチルアミン塩酸塩 ((CH3)2NH・HCl)

・トリメチルアミン塩酸塩 ((CH3)3N・HCl)

・塩化テトラメチルアンモニウム (N+(CH3)4Cl)

・水酸化テトラメチルアンモニウム (N+(CH3)4OH)

・塩化テトラブチルアンモニウム (N+(C4H9)4Cl)

・塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム (C12H25N+(CH3)2CH2C6H5Cl)

・塩化アルキルトリメチルアンモニウム (RN+(CH3)3Cl)

・塩化オクチルトリメチルアンモニウム (C8H17N+(CH3)3Cl)

・塩化デシルトリメチルアンモニウム (C10H21N+(CH3)3Cl)

・塩化ドデシルトリメチルアンモニウム (C12H25N+(CH3)3Cl)

・塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム (C14H29N+(CH3)3Cl)

・塩化セチルトリメチルアンモニウム (CTAC) (C16H33N+(CH3)3Cl)

・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム (C18H37N+(CH3)3Cl)

・臭化アルキルトリメチルアンモニウム (RN+(CH3)3Br)

・臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム (CTAB) (C16H33N+(CH3)3Br)

・塩化ベンジルトリメチルアンモニウム (C6H5CH2N+(CH3)3Cl)

・塩化ベンジルトリエチルアンモニウム (C6H5CH2N+(C2H5)3Cl)

・塩化ベンザルコニウム (C6H5CH2N+(CH3)2RCl) ※R=C8〜C17

・臭化ベンザルコニウム (C6H5CH2N+(CH3)2RBr) ※R=C8〜C17

・塩化ベンゼトニウム (C6H5CH2N+(CH3)2(CH2CH2O)2C6H4C8H17Cl)

・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム (RN+R(CH3)2Cl)

・塩化ジデシルジメチルアンモニウム (C10H21N+C10H21(CH3)2Cl)

・塩化ジステアリルジメチルアンモニウム (C18H37N+C18H37(CH3)2Cl)

まとめ

というわけで、カチオン界面活性剤の基本的なことをまとめました。

表面をなめらかにする作用の代償が結構重いですね(笑)

あと、ファブリーズもこの第四級アンモニウム塩が使われているみたい^^;

ファブリーズの除菌は、この第四級アンモニウム塩のパワーだったのか。

リンスも柔軟剤も臭い消し抗菌剤も、何も考えずに使ってたけど、これは、シャンプー以上に成分を注意して選んだほうが良いかもしれないですね。

衣類に残ったカチオン界面活性剤のせいで、肌荒れを起こしているなんてことも十分ありそうです。

体にできる肌荒れでお悩みの方は、柔軟剤にも注意したほうが良いかもです。

それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。

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