お祭り

平安神宮・京都薪能2019の日程・見所〜能の魅力を堪能しよう!〜

更新日:

Heian-Jingu
日本が世界に誇る伝統芸能「」を日本伝統文化のど真ん中=京都で開催!!

京都の夏は「薪能」で始まるともいわれ、いまや京都の初夏には欠かせない年中行事として定着する「京都薪能

記事では、見逃せないこのイベントを見逃さないための、またより深く楽しむための情報をご紹介していきます。

「能」の歴史

nou

日本の伝統舞踊である「能」は奈良、平安時代中期に誕生し、庶民が親しんだ、田楽・舞曲・神への舞が起源となっています。(奈良時代に中国から渡来した「散楽」という芸能を起源としているという説も)

これらの集大成を猿楽能として演じていた観阿弥・世阿弥親子を将軍・足利義満が贔屓にしたことで京都にて一つの芸能となり確立されました。

その後、戦国武将や貴族階級に愛され、保護を受けながら時代の流れと共に洗練されて、人々に好まれる形へと姿を変えて行きます。

西洋の影響を受けて近代化に向かう日本の明治時代以降に於いては、幾多の危機を乗り越えながらも能は人々に愛され続け、今に至っています。

1950年代から海外公演が開始されたことで、日本以外でも能に触れる機会が世界中に浸透して行き、静に舞う姿に表れる日本の美は、各国の演劇界や知識人から多大な絶賛と評価を受けています。

その後、1957年には国の重要無形文化財に指定。

2008年にはユネスコの世界無形文化遺産に登録され、今でも文楽や歌舞伎、現代劇にさまざまな影響を与えて私たちを魅了しています。

静に秘められた美

能を完成させた世阿弥は、目に見える美を内面の美にとらえ直すことで能の表現力を深めました。

能には、静止した状態の「構え」と、足の動き「運び」という基本動作に様々な動きの「型」を組み合わせて、全ての感情やイメージ、森羅万象をも表現します。

能の「静かなる動き(静)の中にあって、激しい動きや情動の変化(動)を伝える」という舞台上の表現手法は、日本人が培ってきた佇まいの美しさに満ちていると言えるでしょう。

幽玄の美

静寂と沈黙が介在する能の舞台は、目に見えない奥深さと美しさが魅力です。

能に登場する主人公の多くは、あの世とこの世をかけ渡る亡霊であったり、幻として登場します。

戦でいつ命を落とすかわからない戦国武将達が、能の世界を愛したのは、幽玄と表現される闇の中に生と死が交じり合った儚い存在を見ていたのでしょう。

能面の美

能楽者が付ける面は、ほんのわずかな動きによって全く違う表情を見せてくれるほど精巧に作られていて、生きた人間の表情以上に豊かな感情を表します。

若い女性の面は、少しうつむき加減になると悲しげの表情になり、少し上向きになると微笑んでいるかのよう。

わずかな角度の違いによって生まれる明暗の加減で、生きた人間のように表情を持つ様は、まるで面打ちと呼ばれる職人の魂さえもが伝わってくる美しさです。

京都薪能の歴史や2019年の日程や見所

京都薪能の由来や歴史

「京都薪能」は日本の古典の再認識と文化振興のため、昭和25年にはじまりました。

この行事自体も1950年にはじまり、今年70回を迎える歴史のあるイベントです。

上で説明した能の中でも、「薪能」とは夏の夜間、能楽堂や臨時に設置された野外舞台の周囲にかがり火をたいておこなう「薪の宴の能」という意味で、起源は平安時代に奈良の興福寺で催されたものが最初とされています。(興福寺では、現在も5月の11日、12日に薪能が行われている)

興福寺〜薪御能〜

興福寺〜薪御能〜

関東では、増上寺や神田明神で催される薪能などが有名。

増上寺

神田明神

ちなみに薪御能とは、神事・仏事の神事として行われる儀式であり、野外で薪を燃やせば薪能になるのではないのだそうです。

平安神宮の歴史

Heian-Jinguu
1895年(明治28年)4月1日に平安遷都1100年を記念して一部復元された平安京遷都当時の大内裏(大きさは実物の8分の5)の一画に、平安遷都を行った天皇であった第50代桓武天皇を祀る神社としてつくられました。

大極殿など6棟が国の重要文化財に、また参道の高さ24メートルもある大鳥居は国の登録有形文化財に登録されています。

ちなみに薪能はこの平安神宮に隣接する復元された大内裏を背景におこなわれます。

第70回京都薪能日程

6月1日(土)

観世流能「平安」

観世流「草子洗い小町」

大蔵流狂言「福部の神

金剛流能「石橋 狻猊之式」

6月2日(日)

観世流能「絵馬」

金剛流能「羽衣」

大蔵流狂言「仁王」

観世流能「石橋 大獅子」

詳細・最新情報は以下。

京都能楽会

京都薪能の見所

「京都薪能」は、平安神宮の大極殿を背景に篝火が焚かれた幻想的な雰囲気の中で、観世・金剛・大蔵の各流派の能や狂言が観賞できる、京都の初夏を彩る年中行事です。

平安神宮の朱塗りの社殿が映し出される中、篝火の揺らぎが舞台の大きな演出効果を生み出して辺り一面が幽玄の世界に包まれます。

ゆらゆらと揺らぐ篝火の変化で舞台の進行を感じ、その火が消えることで舞台が闇に消えて終幕となる薪能の神秘的な世界は、今でも多くの人を惹きつけてやみません。

鑑賞のポイントとして、まず大前提として「能には、まったくの初心者の方でも圧倒される魅力がある」ということがあるのですが、より楽しんでいただくため、能の簡単な基礎知識について知っておくことと、演目のストーリを予習しておくこと若干の注意事項を踏まえておくこと、の3つをおすすめします。

能の基礎知識について

能とは「橋懸り」という独特な構造の舞台で、「地謡」(芝居中歌われる謡曲)の合唱と「囃子方」(笛・小鼓・大鼓・太鼓)の伴奏で役者が舞う歌舞劇です

それらによって表現される能の美しさとはずばり「幽玄」=「美しく柔和な姿」であること。

それを音色や舞の美しさだけでなく、かがり火に照らし出される夏の夜の闇や、風や虫の音といった要素が加わり、味わえるのが「薪能」ならではの魅力です。

さらに知りたい方は以下へ。

公益財団法人能協会

演目のストーリーについて

能の台詞はすべて謡曲によって伝えられます。

そして、謡曲の歌詞をとらえて理解するのは難しく、外国語のオペラを鑑賞しているのと同じ状況といえます。

繰り返しますが、能はその幽玄を味わうものなので、ストーリがわからずとも、演じられる雰囲気により十分堪能できるのですが、あらかじめ話の筋を知っておくことによって、より深い能の世界観に触れることができます

the能.com演目辞典

注意事項

・スマホはマナーモード

・やたら写真を撮らず(フラッシュは厳禁)目の前のパフォーマンスに集中

・服装はくだけすぎない、神事であることを踏まえ、半パン、サンダル、できればジーンズもさける

・拍手は不要、せめて開園直後と演目終了時

・飲食はNG

・観覧席は全席自由席(よい席をお求めの方は、当日なるべく早めのお越しをおすすめします)

・雨天の場合はの会場は例年ロームシアター京都
  京都府京都市左京区岡崎最勝寺町13番地
  地下鉄東西線東山駅(2番出口)から徒歩8分

京都能楽会

アクセス

会場:平安神宮

場所
平安神宮  京都府京都市左京区岡崎西天王町

電車
  JR「京都駅」より市バス5系統、洛バス100号・110号系統
   「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車 北へ徒歩5分
   京都駅より約30分

 阪急「河原町駅」より市バス5系統、46系統、32系統
  「岡崎公園 美術館・平安神宮前」
  「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前」下車北へ徒歩5分
   河原町駅より約20分

 地下鉄東西線「東山駅」下車、徒歩10分

 京阪鴨東線「三条駅」または「神宮丸太町駅」下車、徒歩15分


 名神高速道路「京都東インター」より、三条通を西へ進み、「神宮道」交差点を北へ右折すぐ東 インターより約20分

*ただし平安神宮には駐車場がありません。京都市営岡崎公園駐車場などがありますが「京都薪能」開催時は混雑が予想されますので、公共交通機関等でお越しいただくことをおすすめします。

京都能楽会

まとめ

6月といえば紫陽花ですが、京都でもあちこちの寺や古い町並みの軒先に、その花をみかけることができます。

そんな彩りだけでなく曇天や、しとしとと降り続く小雨すらも、京都という町の美しさの底力をシラっと漂わせているこの季節。

そのうえ、夜にかがり火をたいて日本屈指の演者が1200年以上もの昔の王宮をバックに奈良時代から綿々と続く伝統の「能」を披露する。

そんな時空を超えたSF級のお祭りに新幹線で行けてしまえる幸せ。

日本人に生まれてよかった。

記事下

記事下

-お祭り

Copyright© zelogos , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.